切手の中には、一枚で数万で買取がされる切手も存在します。有名なものだと、日本では桜切手や竜文切手、軍事切手などがそれにあたりますね。どれも歴史があり、非常に希少性の高いプレミアム切手になります。一般の人からすれば入手する機会はめったにない代物です。
しかし、それらのプレミアム切手よりも高額で買取が行われる切手があるのをご存知でしょうか。それがエラー切手。かつて世界で1番高値で取引された切手も、このエラー切手に分類されるものでした。
今回は、エラー切手の知られざる価値や買取相場、そしてエラー切手の見分け方を紹介したいと思います。
もしかするとあなたの押し入れにしまってある切手も、高額買取が見込めるエラー切手かもしれません。
目次
エラー切手とは印刷上のミスによって生まれた切手
そもそもエラー切手とは、その名の通り「error(失敗した)切手」です。印刷の工程で何らかの問題が生じた結果、彩色が異なった状態や目打ちがない状態で発行されることがあるのです。
通常は欠陥のある製品は市場に出回ることはなく、その場で廃棄処分になることが殆どです。
しかしまれに誰にも気づかれずエラー切手が発行され、市場に出回ることでコレクターたちの手に渡ることになります。
このことからエラー切手は非常に希少性が高く、通常は価値のない普通切手もエラーで発行されたものは数万円の価値がつくことがあるのです。
世界最高額切手はエラー切手だった
前項で説明したとおり、エラー切手はその希少性から取引価格はプレミアム切手を凌ぐこともあります。エラー切手の世界的な代表例として挙げられるのが、1855年にスウェーデンで発行された「Treskilling Yellow」というエラー切手。
通常は緑色の彩色で印刷されるものですが、彩色エラーで黄色で発行されました。
価格は現在約7億円(740万ドル)。2014年まで世界一高い切手として知られていました。かつて心理学者のフロイトが所有していたりと、様々な人の手に渡りつつ、オークションに出品されるたびにその価値を高めています。2018年現在でも世界第2位の価値の切手として知られています。
このように古い切手やプレミアム切手に欠陥がある場合、「希少性の高い切手×希少性の高いエラー切手=超絶希少価値の高い切手」となり、取引額も桁違いになるわけです。
なぜエラー切手の価値は高い?
エラー切手の価値が高い理由を一言でいうと、「希少性」の一言につきます。
もともとエラー切手は存在するはずのない代物のはずです。それが何らかのミスで一部エラー切手が生じるため、世の中に存在する絶対数が圧倒的に少ないのです。他人が保有していないものを欲しがるのは人間の本能です。切手コレクターであればエラー切手は喉から手が出るほど欲しいものになります。
切手に限らず、エラーの紙幣なども数万~数百万で取引がされるほどマニアの間で高い人気を誇ります。トレーディングカードでもエラー印刷は正規品の何千倍という価格で落札される世界です。切手買取においても、買取の際に注意して探すべきはプレミアム切手よりもエラー切手と言えるかもしれません。
エラー切手の買取相場はどのくらい?
エラー切手は様々な種類でその存在が発見されています。切手の種類の他、目打ちのズレや色味の濃淡などのエラーの種類によっても価値が異なるのです。そのため、残念ながらエラー切手の買取相場は定義することが出来ません。エラー切手の取引額は切手の種類によって様々なのです。
オークションや買取査定で出された金額を見てみると、おおよそ額面の数十倍~数百倍で買取がなされています。
エラー切手取引例をいくつか紹介したいと思います。
オオイトカケガイ62円エラー切手
1989年に発行されたオオイトカケガイの62円切手は、エラー切手が比較的多く市場に出回っています。
現在でも通常のものは80円程度で購入が出来ますが、エラー切手のものだと取引額は4万円前後です。約500倍の価値ですね。多く出回っているオオイトカゲガイの62円切手のエラーでさえこれだけの価値がつけられていることから、エラー切手の可能性を感じることが出来ないでしょうか。
1961年旧10円切手染井吉野
1961年に発行された旧10円切手の染井吉野のエラー切手は、3枚で10万円の価格で取引がされています。こちらは通常はバラで40円程度なので、約2,500倍の価格で取引されていることになります。
上記は一部の例ですが、エラー切手であれば額面の数十倍~数百倍の価格での取引が見込める可能性が高いです。
エラー切手の見分け方
切手に関してあまり知識のない人からすれば、エラー切手を見ても違和感に気づくことが出来ないかと思います。エラー切手の存在に気づいていない場合、査定員も見て見ぬふりをして通常の価格で査定額を出されることもあるため、エラー切手は事前にしっかりと見分ける必要があります。見分け方としては、特に以下の3点に注目してみてください。
- 彩色の違がないか
- 目打ちのズレがないか
- 絵がズレていないか
主にエラー切手として見られる特徴で多いのは彩色の違いと目打ちのズレです。彩色エラーに関しては色味が違ったり、色素が薄いなど見比べればだいたい気づくことが出来るかと思います。
色抜けのエラー切手
彩色の違いによるエラーは、正規品と見比べれば気づくことが多いです。色が抜けた状態で印刷されてしまうエラー切手は見た目のインパクトも強いですが、買取額もとても高い傾向があります。
有名な切手ではない普通切手であっても、額面の数十倍の価格がつくことがあります。
印面ズレのエラー
こちらはオークションで取引されたメジロの50円普通切手のエラーですが、印面ズレのものがオークションサイトで1万円で取引されたこともあります。印面ズレもよく見られるエラーで、初心者の方も見分けやすいエラー切手になります。
目打ちのズレのエラー切手
特に注意して見てもらいたいのが目打ちのズレです。
上記の画像のものは比較的分かりやすいですが、以下の画像のようによく見なければ気づかないケースも多く、見逃している方も多いのが実情です。エラー切手一枚で数千円~数万円になる可能性があります。
目打ちのズレは最もメジャーな印刷ミスで、昔の記念切手などでもエラーとして発見されています。記念切手で最も有名な見返り美人でも目打ちのズレのエラー切手が発見されており、シート一枚で20,000円の落札額がつけられました。
目打ちのズレのある切手を探すのは骨の折れる作業になりますが、手間を惜しんで確認する価値はあるかと思います。切手を売りに出す前など目打ちの部分をよく確認してみてはいかがでしょうか。
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- 販路が多く、高価買取が期待できる
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まとめ
エラー切手の買取相場や売り方について紹介しました。
エラー切手はオークションで高値で取引をされることもありますが、前例が少ないこともあり本来の価値が分かりづらいのがネックです。少しでも得をするためにも、切手買取のプロの査定やオークションの買取相場を参考に出品先を検討することをオススメします。
エラー切手は滅多に見かけることはありませんが、運良く持っていた方はこの機会にぜひ一度買取査定に出してみてはいかがでしょうか。